看護実習レポート

帝京第五高等学校 看護実習レポート

 真網代くじらリハビリテーション病院
A-3病棟主任    川口 千鶴

 今回4週間という期間の中で、まず受け持ち患者様を決め、看護計画を立てるため情報収集から始めました。初めはただ見ていることが多く、視点を変えて『観る』という指導から始め、患者様とのコミュニケーションを増やすことを指導しました。また、病棟では1日の項目実習表を作り、どう看護すればよいのか自分で考えながら接するよう関わり方も指導しました。担当以外の患者様と触れ合うことが多くなり、様々な経験を積んで自分の担当患者様への看護へ生かすことにつながり、よい経験になったのではないかと思います。最終評価での発表内容、患者様への終了挨拶の時の涙を見ると、今回何か感じるもの、得たものが少なからずあったと感じました。それを今後の実習に生かしてほしいと思います。

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看護実習中の1コマ

実習生コメント

鎌田 俊哉さん
初めてリハビリテーション病院で実習をし、リハビリの大変さ・大切さを知りました。私が実習に慣れるにつれ、患者様の笑顔が多く見られるようになりました。実習中担当患者様をずっと見ていて、元気や気力、生命力の向上が見られ嬉しく思いました。今回この実習ができてとてもよかったです。ありがとうございました。

大野 未菜さん
今回、担当患者様をもち、情報収集した重点内容を杖歩行時の転倒予防とし看護計画を立て実施まで行いました。私はひざの状態や姿勢の観察に夢中になり、周りの状況が見えていませんでした。患者様は歩くのに一生懸命で周りを見る余裕はないと思うので、私が積極的に状態を伝えないといけないと感じました。次はもっと積極的に実施したいです。

山本 歩弥さん
学校では学ぶことのできない患者様との関わり、実践、処置等の見学ができ、とても勉強になりました。看護計画を立てるのは初めてで戸惑いがありましたが、一から指導して頂きました。今回学んだ事を今後の勉強、実習につなげていけたらと思います。患者様に笑顔を与えることのできるよう、知識、技術を身につけ、何より人を思いやる心を忘れず、自分自身が笑顔でいられる看護師になりたいです。

くじら病院 院内学会

平成22年9月15日 くじら病院第8回院内研究発表会を開催した。くじら病院並びに関連施設が一同に集まり毎年実施している。職員の資質向上を趣旨として通常業務の合間を縫ってみんなで協力しあい一年間研究に取り組んでおり、今回6題の発表に総勢約120名もの多くの職員が参加し耳を傾けた。

6題のうちA病棟(急性期)は「問題行動を頻繁に繰り返す統合失調症患者とのかかわり」~保護膜を大切にしながら、褒めて伸ばす~と題して看護師の松本が発表をした。

精神病院の入院患者には、稀に問題行動を頻繁に繰り返す者がおり、他者との距離がうまくとれなかったり、欲求が通らなかったり、妄想や幻聴に支配されていたりと原因は人それぞれである。そういった問題行動を頻繁に起こし、人や物に当たる患者の場合、保護室に隔離したり厳重な制限を敷いて厳守させることもやむを得ない場合もある。だが、そういった対処をおこなっても興奮がおさまらずに問題行動を繰り返す患者に対して焦点をあて、その様な対処の仕方ではなく、できたことを褒めて守れる範囲での約束を交わし改善を図った事例の紹介であった。隔離することで他の患者からの刺激を避け沈静化を図れる場合もあるが、問題行動が悪化するもケースに対して効果が見られた対応の仕方として①保護膜の保護に重点を置いた関わり。(保護膜とは心の中の個人と他人との間にある境界にあたる部分であり、成長と共にその膜は厚みを持ちストレスの衝撃をその保護膜がうまく吸収できるようになる。)②傾聴、受容、共感する。③褒める機会を作る為の簡単な約束を行なう。④自信をつけるための作業療法の活用。⑤患者のやる気を引き出すための目標の設定。患者との関わりの中で保護膜を傷つけず信頼関係や治療関係をうまく築くことが治療効果に大きく影響することを再認識し今後の看護に活かして生きたいとまとめた。

続いて薬局部門は「院内処方傾向の変化」と題し清水薬剤師が発表した。現在の院内処方傾向と平成8年に新薬と呼ばれる非定型抗精神病薬リスパダールが使われ始めてから院内処方がどのように推移しているかについて処方データーをもとに明らかにした。当院での抗精神病薬使用の割合は、1剤57%、2剤34%、3剤9%であり、全国的に単剤化率は30%と言われていますが、それから比較しても当院の単剤化率が57%と高いことが理解できる。精神薬の注射剤の使用が平成8年から減少傾向が見られ、平成16年から激減していますが、これは内服薬としては作用の早いリスパダール液が平成14年から使われ出したことにも関連すると思われる。効果が注射にとって変わろうとしています。示した傾向からは、効果の高い必要な薬だけを患者に投与し患者に与える影響を最低限におさえる治療こそが患者の求める治療とも言え、その事を当院が高いレベルで実践していることが言える。

あとの3題は、デイケア・作業療法・福祉ホームB型部門からの発表であった。

平成16年9月、精神保健福祉の改革ビジョンが提示され「入院中心から地域生活中心へ」を基本方針として、1年以上入院している患者については本人の病状や意向に応じて、医療(社会復帰リハビリテーション等)と地域生活支援体制の協働の下、階段的計画的に地域生活への移行を促すと公表した。平成18年より精神障害者退院促進支援事業が国より正式に事業化され、当院も取りくみを計画的に行い、治療の部門の病棟やデイケア、リハビリ部門の作業療法部門、社会復帰支援部門、就労部門その他の各コメディカルが共に連携を図り当院の整った体制を活かしたスムーズな退院促進の成功事例等を通しての様々な個別のアプローチでの効果を発表した。

今回の発表により各部門での日々の取り組みの現状や疑問を探求し研究していく姿勢が高いこと、現状に甘んじることなくより患者を第一位に考える心通う温かい治療や看護、リハビリ、社会復帰支援をチーム一丸と成り目指していることを改めて強く感じるレベルの高い院内研究発表会であった。

看護部長 川脇 博文

a院内学会の模様
b佐藤院長による基調講演

ソフトボール大会

くじらグループでは、今年度よりサークル活動助成金制度ができたことで
今まで以上にサークル活動が盛んになってきました。

先日も、仕事の終わった後、八幡浜市内の中学校グラウンドへ集合し
ソフトボール大会が行われました。

真網代くじらリハビリテーション病院の職員を中心に、
応援団を入れて20名以上の参加がありました。

女性も各チームに2,3名ずつ入り、
和気あいあいとナイターでソフトボールを楽しみました。

来年に向けて病院選抜チームを作り、地域リーグに参戦することも思案中とか。
今後も活動が楽しみです。

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重度DC園芸日記

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「おっとろしや、うまい瓜ができた。」

アルコール性認知症の利用者の驚きの言葉である。通所当初は幻覚妄想が顕著で重度DCでは適応できないのではないか?と心配するスタッフが殆どであった。薬物依存特有のせっかちで、待つことのできない状況になるため、無断離院の可能性が強く、対応しにくいということで真網代重度DCに紹介いただいたケースである。

 現在は、重度DC園芸クラブには欠かせないメンバーである。園芸だけが、本人回復につながったのではなく、副院長の精神療法、重度DCの他のプログラム、スタッフの献身的な看護と介護、メンバーの自助グループでの援助など本人にとって、居心地のよい場所になったと思われる。(スタッフの献身的姿勢には頭が下がる。)

園芸には、日々成長し続ける花や野菜を自ら育てる行為は、その過程において「きれいだね、かわいいね」といった快感情をもたらし、成長への期待感や意欲の向上につながる。園芸は「安上がりの健康法」といわれるように、基本的な運動機能の維持・回復にも役立てられる。花は多くの人が好ましいと感じ、人に緊張を与えることが少ないうえ共感を呼び自然な会話が生まれ、コミュニケーションがとりやすくなる。植物は鮮やかな色、さわり心地のよい葉、好ましい香り、そして食用になる点から、人の五感を刺激する。ごく自然に生活の中に溶け込み、楽しみながら得られる効果により心身の状況の調整を図ることができる。といわれている。

今回のケースでは、植物を育てることで 植物に対する思いやりや、優しさが芽生え、「暑い日が続いている。早く水やらないと。やりすぎてもいけない。」、「水やると生きいきしている」など、今まで自分の事だけしか考えられない状況であったが、他者の気持ちを察することができるようになってきている。

 私は、20数年前に入社。当時は介護職であった。自分の最初の仕事は環境整備(トイレ掃除)と園芸作業が主であった。昨年異動し、真網代の重度DCで猫の額程の畑を開墾し初心にかえる。青峰会創始者の上村弘光先生のことば「利用者の方と一緒になって汗をかく園芸はいいですよ」を思いだす。当時の自分は良い所だけを提供しようとしていた。また、知識技術の押し売りをしていたように思う、反省している。共に汗をかき、共に喜ぶ、苦しみや悲しみを共感する。ありのままを提供できるようになるには、時間を要したように思う。高齢者に対して利用者の立場に立ち、日本の『侘び寂び、間』を提供できるように、安心感を得てもらえるような環境や看護を提供していきたいと考える。 

 この地域では農業に従事していた人が多い。重度の認知症の方でもそっと手を伸ばし収穫を楽しむ、そんな自然な園芸クラブを続けていきたいものである。

真網代認知症病棟担当 看護副部長 浜田 剛光

イベント行事雑感

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平成6年にオープンした真網代の盆踊りの歴史は古く?開院した翌年に始まった。毎年、部署持ち回りで実行委員長を担当する仕組みになっている。今年担当すれば次回は8年後である。たいていは初心者マークの若手スタッフが担当する。いわゆる若手職員が部署の垣根を越えて、病院全体のリーダーシップを取る唯一の機会なのである。そして各部署の実行委員(これもまた初心者マークのスタッフが多い)が実行委員長を支えそれぞれの部署の音頭を取る。各部署の役職者は極力裏方に徹し見守る。

平成22年8月10日、記念すべき15回目の盆踊り大会も無事終了した。いつものことであるが実行委員長は普段の業務では味わえない苦悩と喜びを体験することとなる。汗と涙に彩られた人間模様が盆踊り大会を作っていく。事あるごとに「もう、ようしません。できません」。途中で何度聞くことだろう実行委員長のつぶやき。

日常業務をこなしながら、本番が近づくと公休も率先して出てきての準備、家に帰っても頭から離れない1ヵ月半の苦悩。「事務長が夢に出てきた」という今年担当のN実行委員長。苦しければ苦しいほど成し遂げた喜びは大きい。部署仲間の協力もありがたく身にしみる。

当日、大勢の家族や近隣住民の方、小中学生で大賑わいとなり1ヵ月半の苦労が吹き飛ぶ。病院全体が盛り上がる唯一のイベント行事の裏には、人を成長させるさまざまなドラマがある。

真網代くじらリハビリテーション病院 看護部長 尾上 博和